1枚で億やウン千万の写真もあれば

こんにちは、近江商人の家族写真家ハマノジョウスケです。滋賀県近江八幡市から滋賀県内はもちろん、京都、滋賀、奈良、三重、名古屋、どこへでも出張しますよ〜!

今日は以前、宮城県石巻市の写真教室で自撮りしてみたときの写真をアイキャッチにしてみました。当たり前ですが、自撮りで自分たちの全身入れて撮るのは無理ですね。セルフタイマー+設置が必要ですね。そう考えるといつも思います…

「誰かに頼んだ方が絶対に早い」

さて、今日も引き続き、私たちの撮影あるいはアルバムやプリント制作の価値についてお伝えします。撮影料出張料のご案内をご覧いただければおわかりかと思いますが、決して安い買い物ではないことは重々、承知しています

では、なぜ「高い」と感じるのか………。

その前に、一般人が「はあ?!」と衝撃を受ける値段で作品が売れている写真家をご紹介しますね。

なぜ、写真1枚に億単位の値段がつくのか?

オーストラリア人の「ピーター・リク」という写真家がいます。アメリカを拠点にしています。

LIK FINE ART
https://lik.com

日本では知らない人も多いでしょう。正直いって「写真で一儲けしたい」と考えてたり、実際に写真でビジネスしていて、更なる成功を追い求めているような人たちしか知らないと思います(笑) 私は写真でさらに儲けたいという気持ちを否定しません(笑)

で、この人の写真、実は1枚の写真が普通に「億」単位なんです。最高で7億円以上の値段がつきました。そして、私たちは超・簡易版をWebで眺めることしかできません。だから、Webを眺めているだけではその写真を実際に買った人と同じ感動を味わうことはできないのです。

たとえば、こんな記事がありますよ。

77千万円。
世界一高値のついたオーストラリアの写真家、
ピーター・リクの写真 「ファントム」
http://karapaia.com/archives/52182051.html

「写真のネタ帳」さんより
ピーター・リク氏に学ぶ「写真を高く売る方法」
https://papacame.com/selling-photos

ついでに彼はギャラリーを自前で持っていて、そこに巨大な写真を展示し、世界中の言葉を喋れることができるスタッフを揃えて、顧客に接客応対して販売しているそうです。

もちろん、価格が価格だけに、顧客は主にセレブリティーや資産家、資本家でしょう。日本のいわゆる「お金持ち」とは桁違いな人たちばかりです。

ちなみに、アートの分野では写真といっても写真家自らの手によるオリジナルプリント、しかもエディションナンバーというものが割り振られたものにのみ、価値があります。それはフィルム時代も、いまのデジタル時代も変わりません。大量に印刷で複製された紙に価値なんて感じませんよね? 「これは写真家が自ら色や紙をコントロールして、だな…」というウンチクがあって初めて「それは価値が高い」となります。

むしろ、プリントというものは、デジタル時代の今の方がフィルム時代よりも遥かに難しいものになっている、というのが現在の私の考えです。自称他称プロのフォトグラファーといっても、満足に自分でプリントを出力できない人は多いですからね〜。

日本人で1枚あたりの写真が
もっとも高額な写真家といえば…?

日本人で有名な写真家の値段、気になりません?

たとえば、アラーキーこと荒木経惟氏とか? 以下からご覧ください。もっとも高額な写真1枚で80万弱です(2019/2/6現在)。これ、ちなみにギャラリーの「売り値」ですからね、写真家の手元にいくら入るのかは契約によりますので、私は存じません。でも、1枚で80万以上、ということはありませんよね。もちろん、写真はネガでなく、複製です。

現代アート販売(通販)のタグボートで「アラーキー」を検索すると…
https://ec.tagboat.com/eccube_jp/html/products/list.php?author_id=216&tngs_flg=0

写真ではないけど、アートで有名な日本人といえば、村上隆氏。オフセット印刷のポスターで数万〜数十万円です。フィギュアだと300万近い値段がつけられていますね(2019/2/6現在)。

現代アート販売(通販)のタグボートで「村上隆」を検索すると…
https://ec.tagboat.com/eccube_jp/html/products/list.php?author_id=160&tngs_flg=0

そして、私がこれまでの人生でもっとも度肝を抜かれた日本人のフォトアーティストは、こちらの御方。

ケント白石さんです。北海道美瑛町在住で「写真家の宿てふてふ」という宿を経営しておられます(ちなみに、最近の人たちは「てふてふ」の正しい読み方を知らないんですね〜。「蝶々」です)。

2012年6月、Apple社は世界で初めてRetina Display(網膜レベルのディスプレイ)を搭載した新型MacBook Proを発表しました。その発表会で「Blue Pond」という一枚の写真が超大型スクリーンに映し出され…。

https://500px.com/photo/8667352/blue-pond-the-wallpaper-for-apple-inc-by-kent-shiraishi

そう、その写真こそ、ケント白石さんの作品「青い池(Blue Pond)」でした。下手に画像を転載すると著作権侵害でえらい目に遭うので、リンクだけ貼っておきます

しかも、Appleはこれまで、MacやiOSのWallpaper(壁紙)の作者を明らかにしたことは一度たりともありません。ケント白石さんは粘り強い交渉で、それを実現しました。そして、いまではWeb上から諸々の情報が消去されていますが、当時「●●万ドルで売った」と公言されていました。

日本円で………(思わず、白目)

私がこれを知ったのは南三陸町にていろんな意味で厳寒を味わう直前の2013年、ちょうど6年前の今ごろのことでした。もう、本当に衝撃でしたよね。

だいたい、日本の雑誌で1カット採用されたところで数万、数ページでせいぜい十数万とか、数十万レベルですよ? いまどきフリーペーパーとか●●ウ●●●ーの撮影とか、平気で1カットあたり数千円レベルですからね〜(怖い、怖い)

「あれ??? フォトグラファーって、実は思ってた以上に夢のある仕事だったのね?」

って、ぶっちゃけ、思いましたもの。

しかも、日本人ってただでさえ写真にお金を払わないにも関わらず、「風景写真」にはさらにお金を払わないですから…。ほとんどの人が観光地のポストカードで1枚100円とか200円っていう感覚じゃないですか?

これを機に、私は一応プロの端くれとして心底、思いました。

写真ビジネス………マジで侮れん!!!!

ガラクタに何万円も払う人もいれば、
写真に億、千万を払う人もいる世の中

世の中、人の数だけ「価値基準」がありますし、何事にも「相場」があります。私はかつて、会社員として本業で売上200億規模のチェーン店本部で中古CDとか中古TVゲームの全タイトルの買取価格と販売価格、すなわち品揃えを決める仕事(マーチャンダイザー)を3年間やっていたので、非常に、よくわかります…。

極論するなら、シェイクスピアのオリジナル原稿が美術品のオークションで天文学的な値段をつけるのと同様、世界レベルでは一枚の写真に億単位を値段を払う人がいる、ということなんですね。

なぜなら、写真とはそもそも、西洋絵画の突然変異ですから…。世界中のカメラはいまやほとんどが日本製ですが、写真家として本当に世界中で誰でも知っている、誰からも評価されている日本人は、悲しいかな、現在ほとんどいません。

それは単に日本人の技術レベルが低いとか、美意識がどうたらこうたら、というよりも、そもそも西洋絵画やさまざまな芸術品が流通する「マーケット(市場)の存在価値」を正しく理解できていないから、という側面が大きいです。

それに、日本は明治以降の近代化で生活様式は一見、西洋化することに成功したものの、根本的な西洋人の考え、思想というものに共感、理解できていない、ということも言えます。まあ、日本にいながらにして、欧米でも田舎に行けば日本人の田舎者とたいして変わらん人たちの集まりなんだな、と思うことはありますが…。

ともかく、ピーター・リク氏は欧米の美術界からも異端児扱いされているそうですが、歴史に名を残すアーティストはたいてい、当初は反体制的で、反逆的で、しかし若者や子どもたちを筆頭とする大衆によって支持され、いずれ市民権を獲得するものですから、果たしてどうなることでしょう?

しかし、考えてみてください。

ビートルズしかり、矢沢のエーちゃんしかり、マンガしかり、ビデオゲーム(ファミコン)しかり。

逆に、欧米ではピーター・リク氏を批判する人たちもいれば、評価する人たちもいて、評価する人たちが億単位のお金を支払って彼の作品を買っている、ということなんです。結果や真の価値はおそらく、後世の人々が判断するでしょう(笑)

「この人じゃないと駄目」になるか
誰でも替えの効く歯車かで値段が変わる

当たり前ですが、要するに、写真の値段といっても「この人じゃないと駄目!」と「ま、誰でもいいか」の間には、大西洋ぐらいの幅の溝がある、というわけですね。

続く。