さようなら、名古屋

いよいよ船が出航しました。

今日は涙を堪えるのに必死な一日でした。実家で、かつての勤務先で…。もう堪える必要がないので、私、主に泣いてます。

15年半前、新卒で名古屋にやってきた。荷物は父親のセダンにパソコン、コンポ、布団、衣類をぎゅうぎゅうに押し込み最小限の荷物で。アパートが広かった。

たまたま、働きたい会社が愛知県にあったからで、好きこのんで名古屋を選んだわけではない。当初は関西の町並みやテレビが恋しくて、何かあればすぐに京都へ。3年ぐらい経って名古屋のクラブやカフェで遊ぶようになり、友人も増えて随分と楽しくなった。

都市と田舎が同居していて、適度に便利。公共交通機関の接続が改善され、いまでは自転車さえあればクルマなしでも十分快適に生活できる。おおむね人当たりが良く、関西のように道路がクラクションで五月蠅くなることもほぼない。セカセカ・ケチケチしてなくて町で奇声を発する変な人もいないし、気がつけば実家はもちろん、関西そのものに戻る気はまったくなくなり、人生で一番長く過ごした土地になっていた。

でも、それ以上に好きな場所が出来た。